LEILIAN BY TOMIOKA YOSHIKO
レリアン創業５５周年を迎える、記念すべき年の秋冬シーズンに、２度目となるコレクションを提案させて頂くことになりました。目指したのは、デイリーからオケージョンまで幅広いシーンで活躍する服。そして大人が自信を持って着られ、背中を押してくれる服です。改まったシーンにも、大人世代がちょっぴり苦手なカジュアルシーンにも、これさえ持っていればコーディネートに迷うことなく安心していられる。そんな心強いセットアップが多く揃います。さらに、私も大好きなワントーンのコーディネートがかなう、上質な素材の美しい色のアイテムが揃っています。今回もレリアンならではのノウハウや質の高いものづくりに、私のこだわり、経験値をプラスさせて頂きました。
仕事や子供の学校行事にランチやディナー、そんな時でも頼れるセットアップがあれば、「着る服がない」と慌てることもなく、コーディネートに悩む心配もありません。加えて、着心地のいい上質な素材ならば、緊張感を伴うオケージョンでも自信を持っていられます。例えば、イタリア製のピンストライプ柄の生地のジャケットは、スカートともオールインワンともセットアップになります。クラシックな雰囲気漂うピンストライプ柄は私も大好き。比較的マニッシュになりがちなので、ジャケットの後ろは女性らしいペプラムラインに仕上げ、襟の裏やポケットにはレースをあしらってと、さりげなくフェミニンさをプラスし、甘さ・辛さ、強さ・柔らかさのバランスを大切にしました。スカートと合わせればスーツとして、ベストとパンツが一体となったようなオールインワンと合わせるとスリーピースのように着られます。オールインワンはワンピース感覚で着られる便利なアイテム。ただし寸胴に見えがちです。そこで、前はすっきりと見えるVネックにし、ベストを着ているかのように切り替えて、後ろはウエスト部分にベルトを付けて、とスタイルよく見えるように工夫しました。タートルニットやカットソーを合わせればカジュアルに着られるし、フェミニンなブラウスを合わせればお出かけや仕事にも、と合わせるインナーによってシーンレスに着て頂ける、おすすめの１着です。
セットアップにもなるコートとスカートは、アイボリーとネイビーの２色展開。どちらも顔映りがよく上品に見える、幸せ感溢れる色です。素材も秀逸で、日本製の地厚なリバー生地を用い、一重仕立てなので軽くて暖か。コートはウエスト位置を高くしてスタイル良く見えるようにし、同素材のストールも付けました。スカートは後ろの丈を少し長くして表情をつけ、エレガントに仕上げています。単品でも華があり、セットアップで着こなせば、よりおしゃれで洗練されたワントーンコーディネートが実現します。他にも今シーズンは、ニュアンスのある美しい色のワントーンコーディネートを楽しめるアイテムが多く揃っています。ワントーンで着こなしをまとめると、シンプルで落ち着きますよね。私自身も大好きで、よく実践しています。
色と同じくらい大切なのが素材感だと思うので、まずは上質な素材ありきで生地選びをしました。その上で地味にならないように、アクセントをプラス。トップスにはビジューやパール、ボウタイ、レースなどをさりげなくあしらって、最小限のアクセサリーで着こなしが決まり、上半身が華やかに見えるように配慮しています。あくまでさりげなくを大切に、エレガントに仕上がるようにしました。
もちろん、今回も着心地の良さにはとてもこだわっています。コートやジャケット、ニット類は肩周りにゆとりを持たせ、より軽く仕上げました。ダウンコートには、フランス製羽毛を日本で丁寧に洗浄し、清潔でふわふわに仕上げた上質なダウンを使用。軽くてとても暖かいコートになっています。どんな靴にも合わせやすいテーパードパンツには、裏が起毛した暖かい生地を選ぶなど寒さ対策もしっかりと。また、気になる部分を隠せ、よりすっきりとスタイルアップして見える工夫も細やかに施されています。レリアンならではの幅広いサイズ展開でストレスのない着心地をサポートしているため、安心して着て頂けると思います。
私たち大人世代が本当に欲しいのは、あれこれ足さなくても1枚サッと着るだけで素敵に、エレガントに見える服。そして、トレンドを追いすぎず、長く愛せる上質な服です。ストレスフリーな着心地の良さは大前提。そんな服にはなかなか出会えないという方に、おすすめしたいのが今回のコレクションです。どのアイテムも長く着られ、お手持ちの服ともコーディネートしやすいように、フォルムはなるべくシンプルに。さりげないディテールで華やかさを添えています。仕事に、旅に、食事にとどんなシーンにも寄り添い、自然と自信を持てる、背中を押してくれる服ばかりです。頼りになるセットアップや、おしゃれ上手に見えるワントーンコーディネートを味方にして、やっと戻ってきた日常を前向きに、笑顔で楽しんで頂ければと願っています。